1999.11.7 危険な関係
秋のドラマも4週目が終わって、中盤にさしかかった。
ここへきてぐっとのしてきたのは、トヨエツ主演の「危険な関係」。
このドラマのどこがいいって、そりゃもうドッキリハラハラさせてくれるところ。ストーリーは簡単にいうと「タクシー運転手(豊川悦司)が、死んだ親の跡を継いで社長になるために海外から帰国した同級生(石黒賢)を殺して、そいつになりすます」というもの。しかし、計画殺人ではなくて行き当たりばったり殺人なので、穴だらけ。いつばれるのかと冷や冷やしちゃう。ドラマ慣れしてない夫などは、やばいシーンに過剰反応して私をつかむ癖があるので、あざだらけになりそうだ。
また、ストーリーもさることながら演出がなかなか上手い。
たとえば、小道具の使い方。
タクシー運転手であることを石黒にばかにされたトヨエツは、言葉でばかにされてるうちは我慢していたのに、ついにぶちっと切れちゃう。なぜか?トヨエツの白い手袋(タクシー運転手がつけるやつね)をはめた石黒が、ふざけて運転手のマネをしたからだ。地下駐車場の暗闇に浮かぶ白い手袋。それをバックミラーで見つめるトヨエツ。そして車はバックで急発進!ひえー!でも具体的に小道具で見せると動機の説得力があるというか「殺されてもしゃーないか」という気がするから不思議だ(笑)。
上手い演出その2は、お天気。
トヨエツは社長の座をのっとった後も、急にタクシー会社を辞めて怪しまれないためか、あるいは精神のバランスをとるためか、ときどきタクシー運転手に戻る。で、車椅子の女の子を乗せている時なんかは晴れていて、見ている方もついなごんでしまう。逆に、このまま社長になりすますことを決心していくシーンは怪しい雲行きからどしゃぶりになる。撮影が間に合わなくて晴れてるのに雨を降らせたりするドラマも多いのに、天気の使い分けができてるのは撮影日程にゆとりがあるんだろう。というか、そういう風に丁寧に作るドラマにしかトヨエツは出たがらないのかもしれない。
と思ったら、先週の第4話のラストシーン。
ぽかぽかお天気の中、タクシー運転手のトヨエツは車椅子の女の子に頼まれて海に連れて行く。逆光の海がとても綺麗。女の子を家まで送って、のんびりタクシーのところに戻ってくるトヨエツ。すると、止めてあったタクシーに乗っていたのは・・・うぎゃあああ!そこにいたのは、ぽかぽかお天気シーンには登場してはならない人物だったのである。衝撃っ!(←ネタばれになるので詳しくは書きませんが)すっかり安心しきって見ていたのに。やられたよ。こわかったよ〜。
しかし、考えてみると、サスペンス・ドラマなんだからドキドキハラハラさせるのはこりゃ当たり前。でもね、前回の日記でとりあげた「氷の世界」にはコレがたりないの。第2話で女主人公(松嶋菜々子)の過去ネタがボロボロ出てきたときは、犯人を推理するのが面白かったんだけど。第4話でも、竹野内豊はまだ過去ネタ発掘をやってるんだもん
。今現在の二人に何の進展もない、何も起こらないんだから(例えば誰かに殺されそうになるとかさ)、ちっともドキドキしないんである。
さて、次回のとびとび日記は「氷の世界vs危険な関係 女優&男優編」です。
お楽しみに〜。
1999.11.8 氷の世界〜松嶋菜々子
「氷の世界」の松嶋菜々子と「危険な関係」の藤原紀香。
今秋のドラマは今をときめく2人の女優がサスペンスで対決しているのも見ものですね。今日から2回連続でナンシーはるなが2人を大解剖〜(ワイドショーみたいですが)。
まずは、松嶋菜々子。
何度か日記でとりあげたけど、フツーのお嬢さんがめきめきと女優の風格を身につけましたね。しゃべり方といい、にっこり笑顔といい、とっても感じがよくて誰からも好かれるタイプ。よって、自分だけでも輝いているけど、共演者としてラブコールがたくさんかかったりするわけだ。反町隆史、滝沢秀明、竹野内豊、そして来年は映画で織田裕二と共演するそうで、当代のいい男を総ナメですねー。
そんな菜々子ちゃんも、売れる前は、とんねるずのバラエティーに出ていたそう。だもんで、この前「食わず嫌い」に出たときは、石橋がかなり馴れ馴れしかったらしい。うちの妹に聞いた話によると、なんでも菜々子ちゃんに「あ〜ん」なんて食べさせてもらったりしたらしく、憲武がおしぼりを投げたつけたとか(笑)。
ま、そんな苦労の時代を経て、人気ナンバーワン女優になり、そして初のサスペンスドラマに挑戦!と絵に描いたような出世ぶり。しかし、「氷の世界」の地学教師江木塔子役は婚約者がみんな死んでいくという非常に縁起の悪い女。とにかく笑顔がなくって暗〜いんである。おまけに保険調査員(竹野内豊)に保険金殺人ではないかというネタをつきつけられちゃあ、むっと反発する役なので、相当無理してアンニュイな顔を作っている。その無理加減は、見ているほうも「菜々子ちゃん肩が凝るだろうな〜」と心配してしまうくらいだ。
しかも、残念なことに、新しい役に挑戦してる彼女を受けとめるだけの器量が共演者(竹野内)にはない。もし相手が織田ちゃんかトヨエツだったら・・。ま、言ってみてもしょうがないが、とにかくガンバレ菜々子!
余談ですが、笑顔の菜々子は、11月10日(水)の「やったるJ」で見られます。観覧車の中でタッキーとおしゃべりするコーナー。久しぶりに再会した未知と光は何を話すんでしょーね。わくわく(笑)。
(次回につづく)
1999.11.9 危険な関係〜藤原紀香
さて、いっぽうの藤原紀香。
松嶋菜々子と同じモデル出身のナイスバディーで女優としてもぐんぐん・・・と思いきや、このヒトの女優プロフィールは案外地味だ。CMなどで今のような人気が出る前は、「ニュースの女」や「WITH
LOVE」の脇役でがんばってましたね。
しかし、「Fun」という音楽番組を見たときに思ったんだけど、紀香はぜったい脇役で満足するタイプじゃーないですね。この番組、ゲストで織田裕二が出たときに1回見ただけなんだけど、まあ〜紀香ったら織田ちゃんを置き去りにして「あたしがね〜」ばっか言っていて、なんてまあ主役体質の女なんだろうって思いましたよ。おまけに今田や松任谷正隆も紀香をよいしょしちゃって、彼女が「あたしルパン3世のふじこの役をやりたいの〜」と言えば、「君しか出来る人はいないよ〜」かなんか言っちゃって。思わず「こらーっ!ゲストに話をさせんかい!」と怒鳴ってしまったわ。
そんな紀香も、オーディションで「女優?君でかいからダメ」と言われたこともあるそうで。なかなか芽が出なかったんだってね。でも、「ニュースの女」の保奈美の後がまを狙うキャスター役とか、「WITH
LOVE」のDJ役はなかなかいい味を出していて、それなりに上手く演じてた。そして「ナオミ」で主演、「危険な関係」でついにあのトヨエツと共演!きっと本人もまわりも「紀香は女優業も断然いけてるわっ」と思ったことでしょう。
でも、世の中そんなに甘くない。彼女はきっとトヨエツを目の前にしてびっくりしたと思うのだ。なぜってあの存在感。あの演技。(ま、負けないわよ)って、サントリーのボスじゃなくて唾をごっくん飲み込んだんじゃないかしら。
しかも「危険な関係」はトヨエツだけじゃなくて、脇役もみんなすごいのだ。一癖ある後妻役がどんぴしゃの余貴美子、ちょっと思慮のたりない秘書役がツボにはまる篠原涼子、ちゃらっとしつつも勘のいい役が似合う稲垣吾郎、うさんくささとよれた感じがいいモロ師岡(←ちなみにドラマはブ男が1人いるとすごく締まると思いませんか)。そんな中で一番へたくそなのが紀香なのだ。だから、刑事役だっちゅーのに、彼女の最大の武器であるダイナマイト・バディーをどかーんと見せなきゃー、まわりとのパワーバランスがとれなかったんですねえ(←ややこじつけ)。
でもきっと、紀香は女優業で初めて「やばいかも」という状況におかれたんじゃないかな。第1話では、いつもの甘えたような話し方だったのに、第4話では顔も少しやつれて「がんばんないとおいてかれる」という雰囲気がびしばし漂ってる。なによりその証拠が口元の吹き出物(笑)。松嶋菜々子も撮影が押しに押していた「魔女の条件」のラストで、やはり口元に出来物を作っていたっけ。紀香の口元のぶつぶつを見たときに、「ああ紀香もやっと苦労してるんだなー。がんばれよー」としみじみ思ったのでした。
(おわり)
1999.11.15 氷の世界〜竹野内豊
「氷の世界」と「危険な関係」。
前回の女優対決に引き続き、いよいよ男優対決です。
まずは竹野内豊について。
私が彼を最初に見たのは、「ロングバケーション」の山口智子の弟役(すいません「星の金貨」は見逃したので)。真二という名前の髭の男で、軽くてよれてて色気もあるいい味を出していた。映画「テルマ&ルイーズ」でちょっとだけ出てた初期のブラッド・ピットを彷彿させるものがあって、「お、いい役者が出てきたなー」と思ったものだ。
その後、竹野内君は髭を剃って、ものすごくいい男であることが判明し、その点でも「リバー・ランズ・スルー・イット」でさわやか系に変身したブラピとよく似てた。ばりばり二枚目路線に乗った竹野内君は、「ビーチボーイズ」「WITH
LOVE」「世紀末の詩」と次々に主演をこなし、そして今回の「氷の世界」で、人気No.1女優松嶋菜々子と共演!と順風満帆。
ところが、残念ながら「氷の世界」では今まで気づかなかった彼の弱点がモロに出てしまったと思う。それは滑舌(かつぜつ)の悪さ。なにしろこのドラマの彼はセリフが多い。保険金殺人の疑いがある女性教師(松嶋)に向かって、「何年何月、どこそこで、こういう死亡事件があった。それはあなたがからんでいるのではないですか!?」というようなことを突きつけるシーンが毎回出てくる。セリフが長い上に、たたみかけるように話さなきゃならない。
そして、竹野内君はセリフが長くなるほど声が高くなり、間(ま)がなくなり、発音がはっきりしなくなるようなのだ。ひらたく言えば、何言ってんのかよくわかんない!のよね(~_~;)。今まで短いセリフでぼそっとしゃべる役が多かったために目立たなかった彼の欠点。こんなところで露呈するとは・・。
(つづく)
1999.11.16 危険な関係〜豊川悦司
さて、いっぽうの豊川悦司。
彼をドラマで初めて見たのは、「この世の果て」の御曹司役。うちの妹はこのドラマですっかりトヨエツファンになってしまった。その後トヨエツは「愛していると言ってくれ」の聴覚障害の画家役で大ブレイク。この時、妹は相手役の常盤貴子の悪口を延々と海外からファックスしてきた。それから「青い鳥」、今回の「危険な関係」と、連続ドラマは2年に1回しか出ないトヨエツ。しかし、今回は男性ファンも結構つかんだようだ。危険な関係HPの掲示板を見ると、男性の書き込みが多いのである。
先日も飲み会で同期の男子が「トヨエツってかっこいいよな〜」とうっとりしながら「たらりらららりら〜」と歌いまくっていた。この男はほぼ全てのドラマを録画して、どんなに遅く帰ってもその日のうちに見るという大バカ者なのだが、今はすっかりトヨエツに感情移入しているらしい。竹野内を誉める男というのはあまり聞いたことがないけど、トヨエツはなぜか男にも一目置かれるようだ。
しかし、そんなトヨエツにも実は重大な欠点が!なんと竹野内豊と同様に、発音の仕方に弱点があるのだ。気づいている人はとっくに気づいていると思うけど、トヨエツはかなりの舌たらずなのであ〜る。舌足らずな人というのは、「さしすせそ」の発音が弱い。気をつけないと「しゃししゅしぇしょ(ちゃちちゅちぇちょ)」のようになってしまう。「僕に何をしろとおっしゃるんですか?」というセリフは「僕に何をちろとおっちゃるんでしゅか?」みたいになっちゃうわけ。
トヨエツはそんな風にならないようにサ行を強めに発音し、ゆっくり話すように気をつけているふしがある。そして、そのために、かえってセリフに独特の間というかタメが生まれているような気がする。トヨエツの最も良い点は、自らの欠点に気づきそれを克服することで逆に美点にしたことなのである(ほんとうか?・・笑)。
(というわけで、竹野内豊の弱点克服のヒントは実はトヨエツにあり!竹野内君はまずは自分の発音がいかに聞き取りにくいかに気づいてほしい。17歳のタッキーでさえ、インタビューで「光(魔女の条件での彼の役名)はどんな人?」と聞かれて「ろれつの回らない子だね」と答えているんだからさ(笑)。今の竹野内君は危機感がなさすぎる。早く努力しないと年とって美貌が落ちたらやばいでしょう)
(おわり)
1999.11.17 感想メール
今日はメールを2つご紹介します。
まずは、tktrさんより前回の日記について。
「私も竹野内を最初観たときにやばいと思いました。それは『ロングバケーション』で、いたいけな(当時)松たか子にこんなやつを近づけたくないとハラハラしましたから。親心というやつで・・ところがキムタクとキーボード競演するシーンがありましたね。あれ惚れ惚れしましたよ。
ボソボソしているからいいんです。 こういうやつは主演ではっきりしちゃいけません。 『ビーチボーイズ』では自分とダブりました。いつもこんなふうに忙しくやっていても
海の家でおもしろおかしくやっていたい・・ところが現実の自分は、引き戻しに来る部長、あれそのものなんですねえ。 だいたい彼はナイーブで虚弱なタイプだから、助演でも役を選ぶべきじゃないんじゃない?
トヨエツというのは感情移入できないです。ストイックすぎます。私はあんなに自分をコントロールできません。自分ならこうするな・・と、比較しながら観ています」
tktrさんのおっしゃる通り竹野内くんは助演でボソッが一番似合いますよね。
でも今はドラマの数が多すぎて、それに比べてタマ(=主演できる若手男優)が少なすぎる。だから主役は竹野内と反町とキムタクとSMAPのメンバーの間をくるくる回ってる(笑)。人気者の竹野内くんはもはや助演でボソボソはさせてもらえないでしょう。
それから、あのトヨエツに感情移入できるのは、よっぽどの・・・アホだと思います。日記に書いた私の同期の男子がまさにそれでして。トヨエツの前は椎名桔平に感情移入して松嶋菜々子と不倫してました(笑)(スウィート・シーズンというドラマです)。
つづいて、O岩E子さんより「マトリックス」について感想をいただきました。
「なーはるさんに触発されて、金曜日旦那とマトリックスを見に行ってしまいました。話としては、シンデレラ+燃えよドラゴン+ゲーム+パラッパラッパーって感じでした。
ストーリーがあまりに奇抜過ぎて、“そりゃーいくらなんでも無理があるだろー!!”と叫びたくなることもしばしばでしたが(笑)、なかなか込み入ってる上に映像も展開も斬新で“うぅ〜ん、スゴイ”と唸る逸品でした。
けど、キアヌにしろキャリーアンモスにしろ、確かに実際の撮影にあたってはカラダ鍛えたり、アクションやったり、大変だったとは思うのですが、そこはストーリー展開の無理さが祟って(涙)逆に感情移入が難しい。どんなすごくても頑張ってても、“でも所詮ねぇ・・・”というしらけがつきまとってしまうのでした。あくまで現実的にしか物事を見られない悲しい私たち。
というわけで、O岩的には今回は80点!でも、公開当初は予告を見て“こんなつまんなさそうなの誰が見るんかい??”と思っていた私を劇場へ運び、しかも高得点を叩き出させたなーはるさんには200点!!
ところで、連ドラの女王、常盤貴子の批評もとっても聞いてみたいです」
いや〜私の駄文で観客動員数を2名も増やすことができて感無量です、O岩さん。おまけに80点という高得点をいただけるとは。あんなに絶賛した私でさえ85点なのに。しかも私めに200点もいただけるなんて!ららら〜(笑)。
「でも所詮ね・・」という気持ちもよくわかります。昔うちの母に「E.T.」を観に行かせたときも、「だって作りモノなんだもん」と言いながら帰ってきたんで、(ああそうか〜。リアルじゃないとうけつけない人っているんだなあ)と思ったものです。以前の日記にも書いたように、マトリックスはある分岐点があって、そこを越えるとゲハゲハ笑いながら楽しめるのですが、そうでないとしらけることおびただしいんですね。
では、次回はリクエストをいただいた「連ドラの女王常盤貴子」について書いてみたいと思います。
1999.11.19 美しい人〜連ドラの女王常盤貴子 Part1
常盤貴子はなぜ「連ドラの女王」と呼ばれるようになったのか?
それは彼女が「愛していると言ってくれ」で主役デビューを果たして以降、「真昼の月」「ひとり暮らし」「最後の恋」「理想の結婚」とたて続けに連ドラに出たからだろう。ひところのドラマは常盤ちゃんだらけだった。
じゃあ彼女は人気があるのか?というと、どうでしょう?なぜなら「愛していると言ってくれ」のせいで、大量のアンチ常盤な女たちが生まれてしまったからだ。その中の1人がうちの妹。トヨエツファンの妹は、紘子(常盤ちゃん)が晃次さん(トヨエツ)に迷惑をかけるたびに、海外から「なによあの女はぁっ!!」というFAXを私に送りつけてきた。妹は常盤ちゃんを「じょーばん」と呼び捨てにし、「じょーばんは晃次さんの絵を傷つけた」だの「じょーばんは聴覚障害の晃次さんに『一緒にいてもCD聞けないからつまんない』などと言いはなった」だの、毎回たいへんな騒ぎだった。
そして妹だけではない。ごく最近も「魔女の条件」関連の掲示板で「実は未知役は常盤貴子に決まりかけていたのだが、香港映画出演のため降板したので、急遽松嶋菜々子になった」という事実が明らかになったとき、「いや〜タッキーの相手が常盤でなくてよかったわ〜」という書き込みがバカスカあったのだ。それはまさに手を取り合って胸をなでおろすというような光景であった。
しかし、よく考えてみると、常盤ちゃん本人が悪さをしたわけではない。脚本がそうなっていただけではないか(笑)。アンチ常盤の人たちは、常盤ちゃんの役と常盤ちゃん自身がごっちゃになっちゃってる。いったいなんでそうなるのか?私はかねがね不思議に思っていた。そう、今クールの金曜ドラマ「美しい人」を見るまでは・・。
野島伸司脚本のこのドラマで、常盤ちゃんはついにあの田村正和と共演することになった。田村正和といえば、私は「古畑任三郎」を全部録画して保存版にしてある。が、「古畑」だけのファンではない。実は今をさかのぼること?年前、「鳴門秘帖」という時代劇がなれそめなのだ。
当時の正和さまは若くてりりしくてで本当にステキでいらした(敬語)。その気品はさすが阪東妻三郎のご子息であらせられる(敬語)。そこにいるだけで空気が違う。あんなに華がある俳優が他にいるだろうか。お年を召された今でも、ちっともおじんくさくならず、魅力的な正和さまでいらっしゃる(あくまでも敬語)。
ということを踏まえた上で「美しい人」であるが。ストーリーは簡単にいうと「みゆき(常盤)は暴力癖のある夫(大沢たかお)から逃げるため、整形手術を受ける。刑事である夫はどこまでもみゆきを追いかけようとするが、彼女は整形外科医の岬(田村)と恋に落ちる。岬は亡くなった妻そっくりにみゆきを整形したのだ・・」というもの。
ドラマが始まってすぐ、例によって妹が文句をこいてきた。「岬先生が手術代はいらないと言ったら、じょーばんは『あっそう』とちゃっかりしてるのよ!ホントに失礼な女!」
おまけに、エンディングテーマが「バカボン、バカボン」と言ってるように聞こえるという。坊主憎けりゃ袈裟まで憎し状態である。
私は妹の話を笑いながら聞いていたのだが、しかし、その瞬間はある日突然やってきた。それはたしか第4話。岬先生は夫から逃れたいみゆきを家にかくまう。みゆきは「私の理想の恋は、もし彼氏と喧嘩して部屋を飛び出したら裸足で追いかけてきてほしい」などと話す。岬は「僕にはできないな」と微笑む。翌日、みゆきの留守中に彼女の夫がやってくる。そのあと岬は、みゆきを驚かせないよう夫が来たことを内緒にして「どこか遠くへ行ったほうがいい」と言う。「出て行け」と言われたと思ったみゆきは怒り出す。「なによ!さみしい中年男だと思って一緒にいてあげてるのに!」
な、なにぃ〜〜〜!?
ま、正和さまを「さみしい中年男」だと!?
じょーばんはぁっ!!!
(次回につづく)
1999.11.23 美しい人〜連ドラの女王常盤貴子 Part2
岬先生(田村正和)を「中年男」呼ばわりして飛び出したみゆき(常盤貴子)。しかし正和さまは彼女を追いかけて出て行くではないか。しかも途中で靴と靴下も脱いで雨の中を走り出した。
ああっ!お御足が汚れまするぅ〜!
けがなどなさったらどうするんですぅ!
ちょっと!スタッフの者どもは、道を掃き清めてあるんでしょうねっ!
もうーハラハラするやらハラがたつやら。
けれど裸足の正和さまを待っていたのは、泣き顔でにかーっと笑う常盤だった。
こらーっ!なにけろっとしとるんじゃ!!
・・というわけで、ようやく私は妹の気持ちがわかったのだ(笑)。常盤ちゃんが演じる女はみな男たちを振り回してちっとも悪いと思ってない女。たしなみのある大人の男たちがうれしそうに振り回されっぱなしなので、それを見てる我々は歯がゆくてきりきりしちゃう。まさに典型的な恋女房タイプ。北川脚本だろうが野島脚本だろうが彼女が演じると全部そういう女になってしまうのね。
じゃあ、なぜそうなってしまうのか?それは彼女の演技がストレートすぎるからだ。「さみしい中年男と一緒にいてやってる」というセリフも、好きな人に「出ていったほうが・・」と言われて悲しくなってつい出た言葉のはず。だったらどうして悲しくて怒ってしまったという感じが出せないんだろ?
正和さまが追いかけてきたときも、うれしくてにーっとなるのはわかる。わかるけど、まずは彼の裸足の足元を見て「あ、ちょっと悪かったかな」という感じが出ないもんかしら?
たとえば深津絵里ちゃんだったら、同じセリフでももっと色々な感情をこめるでしょうに。常盤の演技は怒るときは怒るいっぽう。笑うときは思いっきりにかーっ。「じょーばんには、泣く、笑う、怒る、ふてくされるの4パターンしかない」と妹が言っていたけど、常盤ちゃんは台本に書いてない複雑な感情を表現することができない女優だったのね。だから彼女が「怒る」と相手役にすごく「失礼」な言葉を言っているように聞こえちゃうわけね。
「愛していると言ってくれ」の時は「若いんだし大目に見てあげれば」と妹に言った私だったが、あれから4年。ドラマ関連の掲示板に「いつまで女学生のような演技をしてるんでしょうね」という書き込みがあったけど、ホントにその通りだぞ。
それにしても、そんな常盤ちゃんが、次々と連ドラに出るのはなぜだと思う? なーはるは妹に電話してみました。
妹「そりゃあバックに大物プロデューサーかなんかついてんじゃないの?」
な「違う違う。それはね〜常盤ちゃんを見て怒りたいからだと思うのよ」
妹「へ?」
な「あなただって嫌いなら見なきゃいいのに、『美しい人』を見てるじゃない」
妹「そういえばじょーばんのドラマは全部見てるわ!」
な「やっぱり」
妹「そうか。あの女が今度はどの男を振り回すのか見届けたいのかも」
そんなわけで、常盤ちゃんが「連ドラの女王」なわけがおわかりですね。
感動しながら見るだけがドラマじゃない。「ふざけるなー」と怒りながら見るドラマもまた楽し。怒りのエネルギーが明日への活力を生むというのも人生の真実(なんだそりゃ)。そして、感動しながら見ても、けなしながら見ても、どっちも視聴率のうち。だから常盤ちゃんドラマはそこそこ視聴率がとれて、彼女はまた連ドラの主役に起用されるんですねえ(ほんとうか?・・笑)
(おわり)
・おまけの会話
な「思いついたんだけどさ。みゆき(常盤)が夫から逃げる方法」
妹「どんな?」
な「もう1回別な顔に整形しちゃえばいいんだよ〜」
妹「なるほどー」
な「で、整形したら別な女優さんが演じるの。ミポリンとか」
妹「じゃあミポリンの顔で常盤の声!」
な「そうそう。今までにない企画でしょ」
妹「そりゃ視聴率とれるよ〜(笑)」
な「でしょでしょ〜(笑)」
妹「でもそれなら、最初から久本みたいなブスに整形しときゃよかったのに」
な「あ〜そしたら正和さまも『じゃお大事に』でバイバイだったよね」
妹「それに夫も『そんなブスになってまで俺から逃げたかったのか』って」
な「そっこう別れてくれてハッピーエンド」
妹「でもそれじゃドラマになんないね。ははは」
な「そういやそうね。がははは」
1999.11.27 氷の世界 キスシーンの演出
今週の「氷の世界」。
ついに菜々子と竹野内が初キッス・・したのはいいんだけど、CMがあけたらいきなりお布団の中!!なーんか最近のドラマってこの方面の展開が早すぎません?だいたい、いままであんなにのろのろ過去ネタ発掘ばっかやってたくせに。それがあんまりつまんないから、「二人はいつくっつくのかしら?」という興味だけで見てるというのに(おいおい)。いきなりおいしいところを詰め込んじゃあいけませんよ(笑)。
それに、演出が今いちだったと思いませんか?だってあれほど保険金殺人の犯人ではないかと疑い、疑われていた二人なのに、なぜそうなったかという説明が足りなすぎる。竹野内がミステリアスな菜々子にひかれるのはわかるけど、菜々子が竹野内とそうなってもいいと思う理由が描かれてない。
竹野内が菜々子を化石の発掘場所から家まで送ってきたシーン。菜々子が竹野内の車の中に化石を置き忘れるのはいいとして。竹野内が化石を届けに行ったら玄関のドアの鍵がかかってないってのは、まるで誘ってるみたいじゃないですかぁ。次々と恋人に死なれて「もう私は誰も愛せないと思う」かなんか言っていたのと矛盾してるぞ。それに竹野内君のキスがちょっと激しすぎ(笑)。いや、そのほうが女性ファンはたまんないのはわかりますよ。でもですね、あんだけ反目してた二人、というストーリーの流れからいったらバツ。
ここのシーン。ナンシーはるなだったらこう演出しますね。
(●=ドラマと同じ演出orセリフ)
●車を降りてアパートの階段を登る菜々子を見送る竹野内
【ドラマにあった、車の中に置き忘れた化石を映す場面はカットね】
玄関のドアをあけた菜々子の肩をつかむ手 【どっきり】
それは忘れ物の化石を届けに来た竹野内だった 【なーんだとほっとする】
キスしようとする竹野内 【またまたどっきり】
振り払って部屋の中へ入る菜々子 【やっぱ拒否するのが自然でしょ?】
追いかけて部屋に入る竹野内 【これで無理なく部屋に入れる!】
そして窓辺で壊れ物に触るようにそっと触れる 【菜々子はハッとする】
いつもずかずか彼女の心に踏み込んだ彼と違う優しいキス 【この落差が大事】
●「私のことが恐いんでしょ?」と言ってみる菜々子 【最後の抵抗】
●「黙れ」と言う竹野内 【やさしいキスと裏腹な乱暴な言葉=落差が大事】
気持ちがぐらぐらする菜々子 【もうだめ・・笑】
どうでしょう?だめ?
でもこれなら無理なく部屋に入れるしぃ。菜々子の気持ちが一瞬にして「嫌い嫌いも好きのうち」になる感じが出ませんかね?だって、「あんたが犯人だろ?」ってしつこかったヤツがぐいぐいキスじゃ〜攻めが同じやんか。変化のないところに愛は生まれないのよん。でも横柄だったやつが、大切に扱ってくれたら(あら意外と)って驚くでしょ?心が動くでしょ?ぐいぐいキスはその後でかませばいいんですよー(笑)。
え?いつもこんなこと考えてるのかって?あたしゃそんなに暇じゃないですよ。今回はと・く・べ・つ(笑)。
それはさておき、みなさん犯人は誰だと思います?
前回、「久松(ミッチー)は生きていた説」「殺人転がし説」などのばかばかしい仮説を考えたナンシーですが、今回もまた大胆な推理をしてみました。
ずばり!犯人は江木塔子(菜々子)!
昨日妹に会ってこの説を話したら、「おお〜それは考えつかなかった」って感動してましたよ。ふふ。だってそうでしょ?誰も江木塔子が犯人だと思ってないでしょ?登場人物がみんな彼女を疑っているので、見ている我々は彼女のはずはないと思いこんでませんか?
じゃ何で塔子は同僚の女性教師殺しの犯人を探したりしたのかって?
塔子に携帯を送りつけて「お前を命がけで愛そうとしてる男がいるぞ」と言ったヤツが犯人じゃないのかって?
ちっちっちっ。それはね、彼女は実は二重人格なんですよー。自分が両親を焼き殺してしまったというショックで二重人格になっちゃったの。だから殺人犯が自分だって気づいてないわけ。それで犯人探しをしたりするの。で、携帯を送りつけたのは内田有紀。男の声みたいだったけど、女の声をああいう風に変えることだってできるじゃない。
え?じゃ何のために塔子は男たちを殺したのかって?
それは・・・塔子に聞いて下さい(笑)。
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