Drama&Movie
   
 

 


2002.3.13 恋ノチカラ

 さて、月9亡き今、往年の月9を思わせる今クールの木10は、我々大人の女性たちの心のオアシスであった。「東京ラブストーリー」の頃と少しも変わらない小田和正の歌声を聞くと、パブロフの犬のごとくよだれ、じゃなくて涙がちょちょぎれたりして。そうよ、恋愛ドラマはこうでなくっちゃ〜、と熱心に見入っていた。

 が、しか〜し!

 なーんかこのドラマ、後半にきて馬脚をあらわしたっつーか何つーか。いったい何がいけないのかしらん?といえば、ずばりお仕事でしょう。広告クリエイター貫井功太郎(堤真一)と木村壮吾(坂口憲二)の才能にもかなり疑問があるが、一番気になるのは、主役の本宮籐子(深津絵里)だ。


 私は、籐子が自分のデスクでしている仕事といえば、次のようなものしか見たことがない。

・電話番
・名刺に名前をぺたっと貼る
・セロテープを切る

 また、外でした仕事といえば、次のようなものであったと記憶している。

・買い物
・事務所に椅子を運ぶ
・フェンネルの種を集める

 …これって、仕事と呼べるのかしら?

 たった4人の事務所なんだから、フツー経理くらいやるだろうに、そんな様子もなく。じゃあ誰が経理担当なのかというと、どうやら営業の吉武(西村雅彦)または貫井がやっている気配。そんなバカな。籐子よ〜、だったらせめて庶務課出身というキャリアを活かして、脚立を担いで電球を取り替えるくらいしてみたらどうなんだ(そりはショムニ)。


  てなわけで、ヒマな籐子にもっと仕事をさせよう、ってことで、楠木文具のパンフレット作成だかなんだかを「本宮、お前やってみるか?」という貫井。だけどちょっと待ったあ!たしかに籐子は、庶務課の前にちーとばかしクリエイティブをかじったことはあったかもしれないが、そりゃ遠い昔のことで(しかもミスして飛ばされた)。そんなヤツに「やってみっか?」ってのはどーなのよ?女に甘いぞ、ヌクヌク〜。

 そして案の定、「小動物のキャラクター」の注文を受けた籐子が描いたネズミの絵の下手くそなこと。おまけに、それを見た貫井がさらさらっと描いた絵を「いただきっ」ってアンタ。そんなのアリかよっ。営業の吉武が、「他人の広告をパクれ」と言うクライアントに、「クリエイターを何だと思ってるっ!」と一喝してたけど、その言葉をそっくり籐子にお見舞いしたいわ。


 ところが、このように何の才能も特技もない籐子が最近開拓しつつあるお仕事がひとつ。いや、正確に言うとひとつじゃないか。なんと籐子は、ある時は「これは壮吾くんの仕事なんですっ」と若手クリエイターを盛り立て、ある時は「貫井さんらしさがないと思います」と古株クリエイターを叱咤激励し、またある時は「チロだよ〜、わんわん」と若手クリエイターの死んだ飼い犬になりきって失恋した彼をなぐさめ、さらに営業の吉武をやり込めるほど弁が立つという、まさに八面六臂?の活躍ぶりなのである。

 そして、そんな籐子に、ついには仏頂面の吉武まで「彼女は案外拾いモノかもしれんな」と言い出す始末。だけどちょっと待ったあ!籐子のやってることなんて、籐子じゃなくたって誰だってできるってばよ〜。だって、口はタダだもん

 というようなわけだから、籐子にはその口の上手さを活かして、営業への異動を命ず。まず吉武について修行したのち、いつもワインをがぶ飲みしてるバーや、行きつけのベーグル屋や、買い物の途中に立ち寄るカフェなどにじゃんじゃん営業をかけて(なんか食べ物屋ばっかね)、ここんとこめっきりお仕事のないヌクヌクに仕事をとってきてあげなはれ(って言われても)。




2002.3.19 初体験〜最終回予想

 いやはや、あと1時間で最終回の放送が始まるってのに、今さら最終回予想もないだろうよ(笑)。とは思うけど、とりあえず。

 思えばこのドラマ、美形と芸達者と話題の新人を押さえたキャスティングや、小粋な音楽や、時折ぷっと笑えるところなんかが気に入って、私的には今クールの一押しだった。が!まさかこのドラマも過去のドラマの過ちを繰り返してくれるとは〜。それは何かっていうと、キャラの豹変ですよっ!

 主人公真智(水野美紀)のお相手の、フサちゃんこと広田拓海(藤木直人)。この男、元彼女のネコを誘拐するわ、「ネコどこにやったの?」と聞かれて「冷蔵庫」などと答えるわ。そんなしょーもないところがポイントだったのに。そして、こんな男を処女で真面目な真智がどうやって「初/体/験」の相手にできるのか、どんな口説きのウルトラCワザを見せてくれるのか、ってとこに期待してたのにぃ。

 なんのことはない、途中から勝手にただのいい人に変身しちゃったフサちゃん。これじゃー「ラブレボリューション」の須賀ちゃん(藤木直人)と同じやんけっ。あの時あれほど「悪人を急に善人にするな」と叱ったのに!


 と、たーさんに文句をこいたところ、たーさんは言った「連ドラってさ、結末は決まってなくて、視聴者の反応を見てストーリーを変えていくっていうじゃん。そのせいだよきっと」。

 ちょっと待ったあ。あたしゃ「いい人にしてほしい」なんて頼んだ覚えはないぞ。誰だよ、そんなこと言ったのはっ。

 と、ぶーたれながら、ふと過去の日記を見てみたら、2月12日の日記がこんな書き出しで始まっていた…「恋愛ドラマには様々なルールがあるが。その中のひとつに、主人公の相手の男はいい人でなくてはいけないという決まりがある…」。げっ!あ、あたしのせい?いや〜ん(もう手遅れ)。

 とまあそんなわけで、前置きはこのくらいにして、本題の「最終回予想」に入りますか。今度こそ、視聴者の要望を取り入れた最終回にしていただきたい、ってことで。予想スタート!


 …最終回を前に、フサちゃんとラブラブになっちゃった真智。彼にペルーでの取材の仕事が入ったと聞いた時、「何もかも捨ててついていく!」などと宣言。恋愛初期にありがちな暴走モードである。しかし、それもそのはず。彼をあっさりペルーに行かせちまうと、フジッキーの出番がなくなって視聴率が下がるから、ここは多いにひっぱっていただきましょう。

 んで、ドラマ全体としては、「由加里(篠原涼子)は自殺?」とか「ガンに侵されてる喫茶店のマスターはどうなる?」とか「琴美(坂井真紀)のダンナは本当にいるのか?」などの問題が山積みではあるが、それは脚本家に解決していただくとして(おいコラ)。ラストシーンは、最終回にふさわしい法則を適用してみましょう。それは「小道具の法則」である。


 「小道具の法則」とは何か?

 サスペンス映画などでは、何気ない小道具がラストシーンで役に立ったり、あるいはアリバイを崩す証拠になったり、というように効果的に使われるが。恋愛ドラマにおいては、ラストシーンに「小道具=二人の思い出の品」が登場すると、視聴者は妙に納得してしまったりするんである。最近でいうと「やまとなでしこ」のカメレオンみたいにね。つうわけで、「初/体/験」のラストシーンはネコですよネコ!

 ペルーに旅だったフサちゃんを思いながらも、動物病院の仕事にがんばる真智は、ある日仕事の帰り道、赤いバンダナをしたネコを発見。「ルーク…??」と声をかけるもネコは逃げ、あとを追う真智。するとネコを抱き上げる男が一人。ペルーから戻ったフサちゃんであった。彼は自分が以前撮影した写真の少女(ペルー人)のその後を取材して「なんたら写真大賞」を受賞して凱旋帰国したのだ。そして見つめ合う二人の向こうにはマリンタワ〜。んでもって、エンディングロールのバックは、放送当時うちのBBSでも「中抜き(=キスからいきなり朝)ですかい!?」と不評だった初体験シーンのリターンマッチをする二人、ってことでどうでしょう?

 って、ベタだよベタ!(こんな予想、当たっちゃいけません)




2002.3.22 恋ノチカラ最終回

 昨日、私は朝から「恋ノチカラ」の最終回予想を書いていた…はずだった。しかし、ここに大きな誤算が生じた。そう、昨日は祝日だったのである。

 祝日といえば、なーだんさんが家におり、食事だ〜買い物だ〜なんだーかんだーで、気がついたら放送時間30分前。そこで、更新はあきらめて、私は彼に最終回予想を語って聞かせた。なーはるの予想を独り占めできるなんて、幸せな男である。しかし、ここにも大きな誤算が生じた。そう、なーだんさんも一緒に最終回を見ちまったのだ。

 以前からここに来てる方はご存じと思うが、ドラマ慣れしていないなーだんさんは、ドラマにやたら過剰に反応したり、いちいち合いの手を入れる癖がある。だもんで、彼と一緒に見ると、どんな恋愛ドラマも台無しになってしまうのだ。そして、昨日もそんな感じになってしまった。以下がその記録である。


な「このドラマはさ、はっきり言ってお仕事が描けてなかったじゃん?」
だ「そういやフェンネルの回はひどかったな」
な「でしょ?だから、最終回くらいはマトモに行こうよと」
だ「で?」
な「籐子(深津絵里)と貫井(堤真一)が企画した鉛筆ネズミは、最初は売れないの」
だ「なんで?」
な「だって売れたら話が終わっちゃうじゃん」

 すると、ホントに売れてない鉛筆ネズミ。


だ「お!当たってるじゃん」
な「でしょー。んで、ここから営業の吉武(西村雅彦)が活躍するわけよ」
だ「なんで?」
な「だからー、吉武は古巣のユニバーサルを辞めて貫井企画に転職したせいで、会社に裏切り者呼ばわりされ、給料は下がり、家族に文句を言われ、壮吾(坂口憲二)には給料ドロボーと思われた、という四重苦を背負ったでしょ?」
だ「そういやそうだった」
な「そんな苦労してまで貫井企画に来た理由がいまひとつ釈然としなかったじゃん?」
だ「てっきりユニバーサルのスパイかと思ってたぜ」
な「そこで、吉武が鉛筆ネズミを売り込んでうまくいけば、そうか、このためだったか〜!みたいなカタルシスがあって、気持ちいいじゃん?」
だ「そっか!貫井の時代は終わった、とか言ってたユニバーサルの中沢(東根作寿英)をギャフンと言わせたりしてなっ」

 するとなぜか、お見合い相手にデートをすっぽかされて、代わりに貫井とデートする籐子。


だ「なんか楽しそうだぜ」
な「ま、とりあえず、お仕事シーンの前にラブラブシーンってやつですか」
だ「ふ〜む。お見合い相手とのデート場所の予約がもったいないから、代わりに貫井とデートってのはいいアイデアだな」
な「だね」
だ「おい、ホテルのバーの上の部屋まで予約してあるぞっ」
な「えっ!お見合い相手との初デートでホテルぅ!?籐子ってそんな女だったの!?」
だ「貫井はなんでそのことを突っ込まねーんだ?」
な「籐子って意外と発展家さんだったんだねー、とか?」
だ「意外と色情狂だったんだねー、とか」

 その後、やっぱり鉛筆ネズミはまったく売れなくて、ついに事務所を畳むと言い出す貫井。そんな貫井に「俺はお前と心中する」と言う吉武。


な「ほーら、来た来たっ。いよいよ吉武さんの出番よっ」
だ「で、どーするの?」
な「私のプランでは、やっぱメディアへの露出がいいと思うのよね。だから、吉武はテレビ局の知り合いの所へ行って、子供番組で鉛筆ネズミを使ってもらうよう頼むと」
だ「で、そこへミック・ジャガーが通りかかると」
な「はあ!?なんじゃそりゃ!?」
だ「たまたまテレビ局へ来てたミック・ジャガーがさ、鉛筆ネズミを見て『ベリ〜キュート!』とか言ってさ」
な「なんでミック・ジャガーなのよっ?」
だ「ま、誰でもいいんだけど、鉛筆ネズミを耳にはさんだりしてさ」
な「予想屋かよっ」
だ「で、カメラがミック・ジャガーをアップにすると」
な「ミックがアップになるとシワがすごいよ」
だ「いや、シワと一緒に鉛筆ネズミの顔もアップになるんだよ」
な「で、問い合わせが殺到すると?」
だ「そそそ」

 その後、やっぱミック・ジャガーは唐突だから、「やまとなでしこ」つながりで松嶋菜々子に友情出演してもらったらどうか?とか、いやいや菜々子は大河ドラマで忙しいから、それより、通販の流通経路にのせるべく、「WORLD TRAGEDY」に出てきた世界の不幸な人々にCMに出演してもらって、「ハァ〜イ!私は今までとっても不幸だったんだけど、この鉛筆ネズミが家に来てから絶好調なのよ〜ん」みたく宣伝したらどうだろう?などと、くだらないプランを出し合っているうちにドラマは進み・・・鉛筆ネズミはある日突然、何の前触れもなくバカ売れし出した。


な「うっそー!」
だ「なんだよ、こりゃー!?」
な「よ、吉武、活躍せず・・?
だ「おい、ドラマってこんないい加減でいいのかよっ。もう俺は知らんっ」

 そして、パソコンで将棋を始めてしまった、なーだんさん。おかげで、なーはるは「パチッ、パチッ、王手です」という効果音を聞きながら、籐子と貫井のキスシーンを見るハメになったのだった。ああもう〜!




2002.3.29 2002年冬ドラマ各賞発表

 お待たせいたしました。ドラマフリーク・アカデミー賞の発表でございます。

 思い起こせば3ヶ月前、たーさんと「今クールは見るドラマが多くて大変だよね〜」という会話をかわしたのが嘘のよう。あのドラマもこのドラマも途中から総くずれという悲惨な状況になっちまうとは!

 当初は小粋でクスリと笑えた「初体験」は、安易なキャラ激変により超つまんないドラマに成り下がり、演技派キャストで地に足の着いたトレンディのはずだった「恋ノチカラ」は、あまりにも「仕事」をいい加減に描いたためどっちらけ。そこで一句、

面白うて やがてバカバカしき ドラマにすんなっての!

 字余りでごめんなさいまし(笑)。


 そしてまた、前評判の高かった?「ロング・ラブレター〜漂流教室」は、テレビ雑誌にさえ次回の粗すじを渡さない、なんてことしてたそうだけど、今となっては何のため?という気がしてならない。ま、初回と最終回しか見なかったからいいけど。

 あと、「人にやさしく」は登場人物が皆うるさすぎて初回でリタイアしたし、「利家とまつ」もなんだか学芸会風でやっぱり初回でリタイアしたし、「トリック2」もまだビデオの中だし。「木更津キャッツアイ」はかなり評判よかったみたいだけど、見逃しちゃったし〜

 え?結局「初体験」と「恋ノチカラ」しかまともに見てないじゃないかって?その通りなんですよっ。こんなワタクシが賞を決めてもいいんでしょうか?(笑)

 


ドラマフリーク・アカデミー賞
2002年冬ドラマ受賞一覧

最優秀作品賞 該当なし 次点 恋ノチカラ    
「恋ノチカラ」はキャストと主題歌は最高だったんだけどな〜。ストーリーも途中まではよかったんだけどな〜。深津ちゃんがあまりにも素晴らしいため、ついついセリフをいっぱいしゃべらせたくなり、そのためにお仕事のシーンにしわ寄せがきちゃったって感じですか。そのせいで、ドラマが甘っちょろくなっちゃって、もったいな。せっかくの西村雅彦をもっと活かそうよ〜。
最優秀主演女優賞 深津絵里 恋ノチカラ
このドラマは、もし深津絵里じゃなかったら・・・たぶんまるでアホみたいなドラマになっていたことでしょう(笑)。深津ちゃんのおかげです。
最優秀主演男優賞 堤真一 恋ノチカラ
このドラマは、もし堤真一じゃなかったら・・・同上。
最優秀助演女優賞 矢田亜希子 恋ノチカラ
またしても振られ役の矢田ちゃん。あのアンドロイドっぽいところが助演向き。ということが自分でもわかっているのか、売れっ子なのに主役にしゃしゃり出てこない奥ゆかしさが良いっす。能面顔のあの方も助演のほうが輝くかもしれないのに(誰?)。
最優秀助演男優賞 オダギリジョー 初体験

たしか前クール、最優秀脇役賞だったオダギリジョー。ひとつ出世しましたね(笑)。前回のストーカー役からがらっと変わって、根は純情なチャラ男を好演。恋のライバル役にしては役不足なヘナヘナぶりがかえってよかった。フサちゃん(藤木直人)と富士山に写真を撮りに行くよりも、敦史(オダジョー)と遊園地に行くほうが数倍楽しそうだし(笑)。

最優秀脇役賞 猫背椿 恋ノチカラ
矢田亜希子ちゃんのほっぺをつねって「ブス、ブース!」といじめるシーンが素晴らしかった〜。それと、エスニックがこんなに似合う人もめずらしい。そのあたりを活かして、占い師の役なんかどうでしょう。
最優秀脚本賞 該当なし 次点 相沢友子 恋ノチカラ
あそこをああして、アレをナニすれば、もっといいドラマになったのに〜。「恋愛シーンさえ描けてれば女性は満足だろう」みたく、視聴者をバカにしてはいけましぇん
流行語大賞 窪ヅラ君 by りおんさん ロング・ラブレター〜漂流教室
窪塚君のヅラあたまは、多くの人々にインパクトを与えましたが、さらに笑撃を与えたのが当BBSで大流行した「窪ヅラ君」。今ではフツーに「窪塚君」と書く人のほうが少なくなってしまったくらいです。「テレビライフ」のなーはるの連載にも使わせていただきました。作者のりおんさん、ありがとうございました〜。


★ゴールデン・ストロベリー・オンザ・ショートケーキ賞(最悪作品賞)は、たーさんの「ドラマンボウ」に載っていますので、そちらをご覧くださいませ。

 


   
 

www.dramafreak.net